旅にある日々

異国での生活と、日々の旅。バンコクに9年、ニューデリー3年。今は、12年ぶりに日本。

パンゴンツォ湖

日曜の朝6時前。ホテルの部屋から、遠くの山の頂の雪が朝焼けに染まる。

車に乗って、さあ、出発! と、通行止め。ちょうどラダックマラソンの開催日。少しぐるっと回り道してから街の外に出る。


運転手が、「ボリウッド映画の撮影をやっています」と。

インダス川

検問所にて、パスポートと、入域許可証を提示(運転手がやってくれる)。


先ほどの谷間の村から、山の斜面に大きくジグザグに刻まれた道を徐々に登っていく。


見上げていたはずの雪山も、いつの間にか、自分の位置より下に。

チャンラ峠、標高5,360メートル。宇宙が近く、見たことのない空の青さ。ここで小休止。ただし、運転手から「あまり長居はしません」とアドバイスを受ける。高山病の危険があるからだ。

インド軍による、チャイの饗応がある。

この軍人さんたちが、旅行者にチャイをいれてくれる。冷えた身体が温まる。

妻が、道端に残る雪を触りに。

ヤク、発見。車を停めてもらい、写真を撮る。たくさん撮る。珍しい。

と、思ったら、1分も進まないうちに、大群でいた。

また車を進めると、今度はヒマラヤン・マーモット。

出発してから、たっぷり5時間。パンゴンツォに到着。パンゴンは「班公」、ラダック語で「一片の小さな芝生」だとか。ツォは「湖」なので、より正確にはパンゴン湖。汽水湖

多少下って来たとは言え、標高4,300mほど。

トイレ。地面に穴を掘って、囲いがしてある。

湖は、見る位置、角度、時間、天候で、色味が変わっていく。







インド軍による土産物屋。妻がすぐに出てきて「なんもなかった」と。ただし、ここのトイレは今日利用した中で、一番よかったようだ。インド軍、なかなかやるな。

最後にもう一度湖を。

パンゴンツォ、全長150kmほどに及ぶが、インド側が25%。残りは中国領。以前は全てインド領だったのが、1962年の中印国境紛争で国境線が変えられたのだそうだ。

運転手は「その頃、インド側は何も未整備だったけど、中国側の道路はしっかりしていて、飛行機の離発着さえできた」とも。