旅にある日々

異国での生活と、日々の旅。バンコクに9年、ニューデリー3年。今は、12年ぶりに日本。

Lord Jim's

マンダリン・オリエンタル内のシーフードが有名なレストラン、ロード・ジム。ジョセフ・コンラッドの作品に登場する人物の名より。個人的には未読だが。

チャオプラヤー川を見下ろせる窓際の席は、数日前に電話をかけたときには既に埋まっていた。

開店時刻と同時刻で席を一つ予約した。品切れになるからという心配よりも、きれいにしつらえられた、まだ誰も手をつけていないめくるめく種類の料理に取りかかる楽しみから。




フォアグラのソテーが特に美味い。

刺身、寿司コーナーに人だかりができているが、さすがに日本人としてはあまり食指がいかない。

先日の妻の誕生日に合わせ、オリエンタルからお祝いのカードと共に、どのレストランでもワインを一本無料でどうぞとの特典をもらっていたので、ここで白ワインを頼む。午前中からほのかに酔いながら、一口ずつだとしても全種類は制覇できない数の料理を浮き立つ心で楽しむ。

甘い物も豊富。タイのお菓子も色とりどり。



窓外はこんなに明るい空とチャオプラヤー川。

食事は確かにある程度のレベルにあって、楽しい。たまにハレの日に来るにはいいと思う。ただ、内装のコンセプトが、「洗練されスタイリッシュな内装で有名な、アクアをテーマとした…」とある。確かに入り口には熱帯魚が泳いでいたり、ナプキン立てが貝だったり、その他いろいろそれらしくはしているのだけど、どうも今ひとつぱっとしなくて、ここだけを取り出すと海辺の中級のちょっと昔のリゾートという感じがしてならないのが残念ではある。