旅にある日々

異国での生活と、日々の旅。バンコクに9年、ニューデリー3年。今は、12年ぶりに日本。

タイ王国海軍創立記念パーティー

妻が「ご家族でどうぞ」とご招待を受け、タイ海軍創立記念パーティーへ。会場はタイ大使館と同じ敷地にある、海軍の駐在武官事務所。宿舎も併設。

途中、妻の友人を一人ピックアップ。彼女もタイ人だが、旦那さんはフランス大使館の武官。

と、まあ、軍隊にも大使館にも公務員にすら何も関係なくて、「どうしてかよう分からん」と妻も言っていたのだが、お誘いいただいたのはありがたい。珍しい世界がのぞけるし、僕にしてみれば何より、タイ料理がいただけるからだ。

手土産として、妻は花束、僕の分として「梅酒」を持って行く。両方妻が用意してくれていたのだが「日本のお酒ってことで」とのことで。


「タイからのですよ」と、エビの入ったカノム・ジープ。うまい、うまい。

タイ寺のイベントなどでよく見かけている方が、本日の主催者だった。白い軍服を着て、「おお、あのおっちゃんが」という驚き。スピーチの中で、今日は前身の海軍学校の設立の日という説明があった。仏暦2440年、西暦1897年のことだから、116周年。

新任のタイ大使のスピーチでは「30年前に赴任して以来のニューデリーです。以前は、大使館の目の前は原っぱで、老若男女がしゃがんで用を足していたものですが」とフランクなお話。

司会の人が「さあ、これからは海軍紹介ビデオを上映します。そう簡単にはご飯は食べられませんよ」と笑いを取る。

そして、お待ちかね、食事。

テーブルの小物も、海軍。


バーコーナーで、シンハビールをいただく。隣にいた気さくなおっちゃんと話をしていた(酒が入ると、僕も少しは社交性が出る)。参事官の方で、お名前がキティナイ氏。「口の悪い日本人の友人は、『キタナイさん』と呼びます」と。

「ぎゃ。意味はご存知ですよね?」「もちろん」

話をしながら、2本くらいビールをいただいている間に妻がやってきた。お互い自己紹介していると、素っ頓狂な声をあげて「あなたですか! 大使館のウェブに連載されているコラムを書いておられるのは。ファンなんです。いつも読んでいます。ご本人にお会いできるなんて」と。

後半はカラオケ大会。デュエットで歌う人たちを見ていて、ああ、この人とこの人が夫婦だったのだ、と、また発見。

しかし、フランス人の武官の彼が仕事のために途中で退席してからは、30人ほどのタイ人の中に外国人は僕一人という状況になっていた。タイ語能力の不足のせいか、社交性の無さか、それとも食べるものを食べてしまったからか、なかなかにタフな時間であった。

それでも、楽しい機会ではあった。在の人が少ないと、けっこうこういう機会はある。