旅にある日々

異国での生活と、日々の旅。バンコクに9年、ニューデリー3年。今は、12年ぶりに日本。

Café

「週末、どうしよ」「やることないなー」「ハイアットでも行く?」「せやなー」

という会話が週の半ばにあって、土曜のお昼のハイアット・リージェンシー。

「ちょっとどうかしてる生活やな、こういうの」と嘲笑交じりに言うと、妻が返して曰く「私らだけちゃうで、ここにおったら、どうしてもこんなもんや」

確かに、そうだ。どうあれ、妻が主体的にやりたいと言うのであれば、それに乗っておくべきだ。あまりに楽しいことがなさすぎる平日を考えると、心底そう思う。僕は仕事してるだけまだマシなのだ。

ともあれ、ハイアットの会員特典で(そういうのに入っていること自体、デリー的である)、無料クーポンもあることだし。






サラダ(和え物的なものも含む)が、むしろメインよりしっかりしていて幅が広くて美味しい。全般的に塩気がきつすぎるきらいはあるものの、楽しい。これをつまみながらたらたらお酒飲むだけで、デリーにあっては至福の時間。サービスもピッとしていて、ストレスがない。

と、以前来たときにサラダコーナーにあったエビが見当たらない。そりゃ、毎回同じ内容というわけでもないだろう。

スタッフの中に、顔なじみを見つけた妻。以前はバーでよく対応してくれた人。「ローテーションで、最近はこちらでして」という彼に「あらら、エビを食べるのが目的の一つだったのだけど」とにこやかに。

「少しお待ちいただけますか」

と、5分ほどして厨房から戻ってきた彼が、茹でたばかりのぷりぷりのエビと水菜のサラダを。今さながら、妻はこういうとことが、すごく自然にできる。言うても僕は、受動的だ。

妻は、ちゃんと自分のやりたいことを、サービスとして要求してエンジョイする術を知っている。特にこういう、いいホテルは、「客の要望に応える」ことが目標であるのだ。分かっちゃいるけど、「そりゃ、ないんやったらないで」と僕は思う。日本人的だ。妻と同じことをやろうとすると、多分、無駄に喧嘩になる。

我が妻ながら、改めて感服。