旅にある日々

異国での生活と、日々の旅。バンコクに9年、ニューデリー3年。今は、12年ぶりに日本。

カイセリ〜ギョレメ

寝台列車なのだから、食堂車を楽しみにしていた。実際、乗った車両の端には、「フォークとナイフ」のマークの電光表示があった。「ワインでもあけるかー」とうきうきしながら車両を移ろうとしたら、扉が開かない。車掌がいたので身振り手振りを交えて聞いてみたが、食堂なんてものはついていないらしい。

仕方なく、がっくりきて、妻が昨日買っていたシミット(ゴマパン)をかじり、歩き方のトルコ料理の写真一覧ページを眺めながる。非常にわびしい。しかしビールだけはたっぷり買っておいたので、せめても。

朝目覚めて空腹でも、とりあえずエフェスビールを飲む。よく冷えていること。

カイセリ駅到着。2時間ほど、予定からは遅れている。

駅前からタクシーを拾ってバスターミナル。ギョレメへ行きたいと伝えたら、直行は夕方までないからアヴァノス行きに乗って、途中で乗り換えなさい、と。

次の足を確保したので、何はともあれ食事。ターミナル内の食堂で。ようやく人心地。

バスの運転手がきちっとアレンジしてくれて、無事宿に到着。カッパドキアはギョレメの洞窟ホテルである。


荷ほどきをして、さっそくギョレメ屋外博物館へ歩くが閉館30分前になったので、明日再挑戦することにして今日は引き返す。途中の道のりにも、奇岩がごろごろ。土産物屋が並ぶあたりで、カッパドキアワインを飲む。味を例えるならば、大手事務所から出たばかりの売り出し中の中学生アイドルみたいな感じ。カッパドキアという看板は錚錚たるものだが、いかんせん若すぎる。このままたぶん、数年、下手したら数ヶ月で見かけなくなるんだろうなという気さえする。

いや、まあ、あまり美味しいものではない、ということです。それでも、気分が高揚しているので(こちらのグラスワインはどこでもたんまりと注いでくれるのもうれしい)、次々と飲む。

夕食は宿から少し下りたところにある店。ピックアップにきてくれた宿の人が「僕らはここによく来るよ」と教えてくれた一軒。勢いがあってうまい。

明日、早朝5時起床なので、早めに寝ることにする。