旅にある日々

異国での生活と、日々の旅。バンコクに9年、ニューデリー3年。今は、12年ぶりに日本。

Polo Lounge

週の半ばだが、少し疲れていて家でご飯を作る元気が無かった。かと言って、外で何か食べようという気分でもないので、妻と相談して、バーで軽く飲んで何かつまむだけにしよう、と。

と、いうわけで、ケーキを買う横目で気になっていた、雰囲気の良さそうなハイアットのバーへ。


お酒。

僕が頼んだマティーニは、いけた。久しぶりに「ああ、こういうのもあるのだ」という新たな発見をするような味わいだった。丁寧に作られていることが明らかで、どちらかと言うと、マイルドな部類に入る仕上がり。オリーブも、レモンピールもグラスに無いのもある意味主張だと思う。

パルマハムとルッコラのピザ。これも、いける。

僕の二杯目のカクテル、その名も「エイハブ船長」。

アイラのシングルモルトオールスパイスシェリーとメニューにはある。見ているとラフロイグを使っていた。添えられたオレンジピールからの香りが立って、それがピート香と混ざって、どちらかというとおもしろい味だった。気分転換に飲む一杯として良い。

結局、妻は最後にはやはりケーキを注文していた(あまり美味しくなかったようだ、これは)。それから、前回買ったときもイマイチだったことを店員に伝えていた。美味しい物を食べて僕が美味しいと言うと「店員に言ってあげなさい」と諭されるし、もちろん本人ははっきりと言う。逆に、不満があると、それもちゃんと伝える。無口で遠慮しいの僕からすると、これはとても偉い点だと思っている。

今回もカクテルを飲んで「美味しいです」と、親指を上げてカウンターの中のバーテンダーに伝えていた。少し後でそのパトリックが僕らのテーブルへ来て、シアトルから6ヶ月の契約で来ているのだというような話をした。

しかしその彼が最後に「これから夕食に行ってくる」と言って我々の席を離れたのだが、妻が後でぼそっと「そんなん、(客である)我々に言うことちゃうわな」と。

味とサービスにはどこまでも厳しい妻である。頼もしい。