旅にある日々

異国での生活と、日々の旅。バンコクに9年、ニューデリー3年。今は、12年ぶりに日本。

Mix

ちょっとホテルの中をぶらついて。

バーへ。雰囲気は悪くない。特にコンゴからケーララを経てやってきた15トンを越えるという一枚板のカウンター。重厚な赤が夜に映える。

で、オリジナルの「レッカー(アフリカの言葉で「美味」)」というカクテルを頼んでみる。(「ヘンドリックス ジンをベースに、ドライフルーツを添え、バーカウンターの材料と同じスモークウッドでスモークしたマティーニグラスに注いだカクテル。」と、説明にあった)

妻もキーウィを使った何かショートのカクテルを一杯。

乾杯して一口。二人とも顔を見合わせる。

久しぶりに「あちゃぁ」というカクテルに出会った。素材の味が全然混じり合っていなくて、1+1が3になるどころか、0.7くらいになってしまっている。

早々にお勘定して、部屋に戻る。

有名な「ウェスティン・ヘブンリー・ベッド」に身を横たえて、ゆっくり、じっくりと眠ろう。

以下、蛇足。

天国にいるような心持ちになれる寝心地のベッドとの評判に、いったいどのようなものなのだろうかと期待していたのだが、結局、個人的にはあまりどうということはなかった。センベイ布団に慣れている日本人だからだろうか。

翌朝「ヘブンリー言われても、ベッドは別にピンと来んかったな。せやけど、僕にとっては、まぎれもなくヘブンにいる気がする。だって、天使が僕の横にいるのだから」と妻に言ってみた。

そしたら、「ほうほう、ほな、その天国とやらからつき落としたろか」と蹴落とされた。